すでに終わったことを、ひもとくものたちがいる。
そっとしておけば、いいのに。と思う。
ある日、よせばいいのに私のところに来て言う「聞きたいことがあるんだけれど」
「なんでしょうか」私は答える。
答えるつもりはねない。でも答える。
目の前に現れた彼女は、誰だろうか。知らない名前だ。
それでも話しているうちに、「ああ。あのひとか」とわかった。
どうして、わざわざ、名前を変えてまで。いや、新しく作ってまでして、こんなことを。
「私に応えられる範囲内であれば、なんでも」と私は言う。
質問されているのは私なのだが、
話が進むにつれて、「彼女の正体」と「彼女の本音」が明確になって来るのがわかった。
ときどき、どうしてこんなことになってしまったのかな、と思う。
楽しくしていたはずなのに。
楽しめるはずなのに。
「すみません。そろそろ約束の時間なので」と私は言う。
「なにか予定があるの?」
「ええ。ギルドの集会なんです」