空色の渚に舞い降りるとき、そうそうこんな場所だったと思い出す。
適当な記憶ばかりなんだけれど、急に思い出して鮮明な記憶に圧倒されてしまうと、
なんだか懐かしくて淋しいなあって。ひとりごと、もしくは吐息。
こんなことしてても意味ないよな、と一瞬だけ自覚するけれども、
音楽を止められない。
湧き出す音楽は、さまざまな記憶をリミックスして、どれが本当どこが空想か判断できない。
エアプレーンが桟橋に舞い降りてこようとしている。
「早かったね」と彼女が言う。
「時間通りだよ」と俺は言う。
水着のうえにシャツを羽織っている彼女は、
スカートを穿き忘れたみたいな姿に見えて、
俺は目のやり場を楽しんだ。
そんなことに気づいたのだろう、彼女は言う、
「あっちに行こうよ。ひと、少ないし」
適当な画面調整で、文字の大きさが微妙。
なんとかなるから、まあいいか。
ときどき無性に、すべてを書き並べて、直後に消し去りたくなるけれど、
自分の判断なんていい加減なことも多いから。そのままにしておくのがいい。
いつか書き直すこともあるだろうけれど、いまこのタイミングで書き直そうと思わないことだ。
いいんだよ適当で。もともとそういうもんなんだから。